第17回・院政の始まりと源氏と平氏の争い(1086年〜)
平安時代末期から天皇が住む内裏は度々焼け、天皇が代わりに貴族の家に住むことを里内裏とよんだ。しかし、内裏が再建してもそのまま天皇は貴族の家に住む事が多く、内裏の機能は低下し始めた。これに伴って天皇の地位は大きく変わってく。
後三条天皇は藤原氏と外戚を持たない天皇で、独自の政策を執るようになった。次の白河天皇がさらに推し進めて応徳3年(1086年)に創始したのが、天皇を退位して上皇となって天皇の家長として支配し、太政官を無視することで政治の実権を行う院政の制度を確立した。こうして天皇家による政権運営を確固とするものにした。白河上皇による院政は堀川・鳥羽・崇徳天皇と40年も続いた。
これと並行して武家の平家が台頭し、源氏の勢力と天皇・上皇の権力争いが絡み合い、都は不安定な情勢になる。